高齢者の数は今後も増え続けることが予想される。それはサービスを利用する人が増え続けることと同じであり、そのサービスを提供する介護業界は市場規模がさらに大きくなるだろう。当然、起業するのに絶好のタイミングであると言える。

個人が介護業界で起業する場合として、デイサービス施設や、訪問介護の事業所、フランチャイズでの施設経営を企てる人がよく見受けられる。老人ホームやサービス付きマンションの経営も介護業界ではあるが、初期投資の面から個人が行うのはリスクが高く、現実には難しい。

介護保険の適用が可能な事業所にするために苦労する点は、人員の確保。職員が働きやすいような体制を整えていくことが欠かせない。
また、中でもデイサービス施設の経営は独自性が出しやすい業態と言えるだろう。介護の現場を見る機会があるとわかりやすいが、デイサービス施設はそれぞれ特色が見受けられる。

運動機能の回復に定評がある施設、食に力を入れている施設など、その個性が地域で受け入れられれば利用者は増えていくだろう。地域によってはデイサービス施設が周囲に存在しない場所はまだたくさん存在している。そうした穴場から狙っていくと失敗は少ないだろう。

訪問介護については、事業所で介護をする必要が無いため、スタッフさえそろえば初期投資が殆ど必要ないのが特徴である。勤めている中で得たスキルだけで勝負できるのである。そうした面で、リスクが少ないところがメリットだといえる。

どんな介護サービスを提供していきたいのか、初期投資にどれくらいお金をかけられるのか…などをしっかりと把握した上で、事業ごとの特徴に合わせて起業に踏み込むことが重要である。実行した後、リスクに戸惑ってしまうことがないように、予め起業のノウハウを調べて頭に入れておくいいだろう。